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@ PINKY PUNK PUMPKIN POP!!
コント/死ぬ 希望
まい:死にたくないいいい!死にたくないよおおおお!!!

陽一:落ち着いて。

まい:死にたくないんだって!!!まだ死にたくないの!!!

陽一:落ち着けって。

まい:死ぬのは嫌あああああああああああああああああああああ!!!

陽一:落ち着けって……もう死んでるんだって、俺ら。

まい:嫌だあああああああああああああああああああああああ!!!

陽一:もうここ天国なんだって。天国に来れただけでもありがたいと思わないと……。

まい:なんで陽ちゃんはそんな冷静に居られるの!死んだんだよ!!あたし達、死んだんだよ!!

陽一:いや……まだ混乱してるけどさ。もうこっちで暮らしていくしかないじゃん。

まい:ってか何であたし達死んだのよ!!

陽一:確かお笑いライブで漫才をしてたら、突然舞台に上がってきた謎の男に刺された、って感じじゃ無いか。

まい:何なのよ!!何で謎の男に刺されるのよ!!何もしてないのに!!!

陽一:うーん確かに納得いかんけど、もう諦めようぜ。天国の住民票も貰っちゃったしさ。

まい:天国の住民票って何なのよ!何なのよ!!

陽一:わかんないけどこっちに着いた瞬間、天国区役所に連れてかれたじゃん。そこで貰ったじゃん。

まい:天国って区なのかよ!!ってか、それあたし貰ってない……。

陽一:ずっと「死にたくないいいい」って叫んでるからその間に、まいちゃんの分も貰っといたよ。

まい:こっちの区役所、緩いね。

陽一:住民票を悪用するような人は天国に来れないから。結構緩いらしい。

まい:で、住民票だけ貰ってどうするの?暮らしていくって。

陽一:だから今から不動産に行こうな。

まい:お金は?お金は要らないの?要らないよね、天国だもんね!!

陽一:急に期待を寄せるようになりやがって。天国には天国の通貨があるらしいよ。

まい:えぇー……どこが天国……。

陽一:でもね、プレハブ程度なら無料で住めるらしいよ。やっぱり天国じゃない?

まい:天国まで来てプレハブって……。はぁ……やっぱ死にたくないよおおおおおお!!

陽一:死んでるんだって。

まい:って、言うか、天国のお金なんて1円たりとも持ってなくない!?どうやって暮らしていくの!?

陽一:働くしかないと思う。

まい:天国なのに!?天国なのに働くのかよ!!

陽一:働かざるもの食うべからずだよ。

まい:って言うかー!職を探すにしても今日をどう生き延びるのよ!天国来た瞬間に日雇いでも探すわけ!?

陽一:あーそれは大丈夫、住民票貰いに行った時、初期生活資金としてお金貰えたから。

まい:天国じゃん。

陽一:なんか生前の善行とか悪行とかを鑑みてお金の量が変わるらしいけど、あ、これまいちゃんの分の封筒。

まい:サンキュー!

陽一:天国の通貨は天国円。レート的には日本円ぐらいだって教わったよ。
   ……うーん、8千天国円しか入ってないや。すぐ職探さないとなぁ……。

まい:死にたくないよおおおおおおおおおおおお!!!!

陽一:すぐそれに戻るのやめてよ。

まい:私の封筒5天国円しか入ってないんだけどお!!!!!!!

陽一:えっ。

まい:私の天国ライフ終わったあああああああ!!

陽一:落ち着いて。

まい:天国で餓死だああああああ!!!天国で死んだらどこに行くのよ!!!!!!!!!!

陽一:そういえば天国で死ぬなんてことあるのかな。ないなら最悪お金なんか無くても暮らしていけるんじゃないかな。

ミサ:その疑問には私がお答えしようか?

まい:!?

陽一:……誰ですか?

ミサ:ただの通りすがりです。けど、なんか困ってるように見えたから居てもたっても居られなくなっちゃって。

陽一:天国の住民っぽい善意の塊。

ミサ:天国でも、人は死にますね。

まい:終わったああああああああああああああああ!!

ミサ:しかも、天国で死んだ人は完全に消滅し、以後どこにも行けないらしいです。

まい:もう嫌だあああああ!!何でもしますから!!あなたのゲロ飲みますから!!命を救って!!

陽一:天国まで来てゲロ飲みたがるやつと共に死んでしまうなんて。

ミサ:でも大丈夫!!

まい:何が大丈夫なのよおおおおおお!!自分だけゲロ飲まずに済むからって他人事かよおおおお!!

陽一:ゲロ飲むことは確定しちゃったのかよ。

ミサ:何故なら!!ここから東に300mぐらい歩いた先にある広場では、無料で食料を貰うことができるからです!!

まい:えっ!?

陽一:へぇ、さすがは天国だな。

ミサ:はい!広場には食の神ブフー様をかたどった石像が置いてあります。その石像の口から無限に食料が出てくるので大丈夫です!

まい:ゲロ飲まずに済むうううううううううう!!!

陽一:だいぶゲロ寄りな演出だけどな。

ミサ:あくまで天国でのお金は生活を優雅にするためのものなんです。最低限の生活は保障されています!

まい:優雅に暮らしてえええええええええええええ!!!何で5円ぽっちなのよおおおおおお!!

陽一:こいつ際限無く願うじゃねえか。

まい:あんた!そこの通りすがりのあんた!!天国来た時の初期生活資金幾らだったのよ!!

ミサ:えっ……確か……2000万天国円ぐらいですね。

まい:もうあたしを殺してくれええええええええええええええええええ!!

陽一:さっきまでと真逆の叫びかよ。まぁ……俺も結構心に来たけど……。

ミサ:そんな殺してくれなんて言っちゃダメですよ!生きてればきっと良いことがありますから!!頑張りましょう!!

陽一:まあ、2000万も分からんではない良い人だ。

まい:うるせええええ!!テメェにあたしの気持ちがわかってたまるかってんだよおおおおおおお!!!

陽一:こっちの5円も、そりゃそうだな。

ミサ:お気に触るような事を言ってしまい申し訳ございません!!どうかお許し頂けないでしょうか!!

陽一:あーあーあ、こんな謝らせちゃダメだって。

まい:ふん、許してやらなくも無い。あたしのゲロを飲んだらな。

陽一:あーもうこいつ最悪だわ。天国にふさわしくなさすぎる。
   ……あー、通りすがりの方、あんま気にしないでください、ちゃんと叱っておくんで。

ミサ:いえ、私が悪いのです。私がこのお方の気に触るような事を言ってしまったから悪いんです!!
   叱るならどうか私の事をお叱りください!!この愚かな私めを!!どうか!!

陽一:……2000万めんどくせー!!2000万も5円も違うベクトルで、めんどくせー!!

ミサ:あ、あ、あ、す、すみません……。あ、あたし……その、ご、ごめんなさい??!!(走り去る)

陽一:あ、ちょっと待って!……あー……行っちゃった……。

まい:……あたし、陽ちゃんが8千ぽっちなのも何となく分かった気がするよ。

陽一:お前が言うな。





まい:さてと、あんまり美味しくなかったけど腹ごしらえも済んだし、プレハブとは言え家も手に入れたし。
   職探しと行きますか!!

陽一:いやいやいや、ここ俺の家。まいちゃん家手に入れてないじゃん。タダでもらえるのに断ったじゃん。

まい:あたしがプレハブ小屋なんかに住むとでも思ってるの?

陽一:いや、そうするほか無い状況だろ。

まい:こんなボロプレハブに住むなんて、あたしのプライドが許さない。

陽一:じゃあどうするんだよ。今日1日日雇いで働いてもアパート契約できるほど稼ぐの無理だろ。

まい:だからまあ、しばらくはここに泊まってあげるよ。

陽一:全然意味が分かんない。ここだってボロプレハブだろ。

まい:これはプライドの問題なのよ。友人のボロい家に泊まるのと、自分が所有するボロい家に暮らすのとでは全然違うのよ。

陽一:自分が所有する家が無い状態、ホームレスはプライドが許すのかよ。

まい:だからー、しばらくって言ってるでしょ!稼ぎまくってすぐ家なんか手に入れてやるわよ!!

陽一:いや、まじ出てってくんね?おちおちオナニーもできねえわ。

まい:ひどい……自分の個人的な性欲のためにか弱い乙女を追い出すなんて……。

陽一:か弱い乙女ねぇ。

まい:あー、あたしは家もなく、一人夜道をふらふら歩き、行きずりの男にレイプされ、失意のままに自ら命を捨てるんだろうな……。

陽一:いやここ天国だし。レイプするような行きずりの男そう居ないって。

まい:あたしでも来れる天国なんだからレイプするような男だって居る!!

陽一:……こいつ、レイプレベルの悪事を働いたことがあるのか…………?

まい:無かった。

陽一:よかった。

まい:でーも!あたし以上の悪人がうろついてないとも限らないでしょう!?

陽一:いや居ないだろ。まいちゃんが貰ったお金は5円。これは天国に来れるほぼ最低ラインだったからだと思う。

まい:……あたし、そんなに悪いことしてたかな……。

陽一:良いことをしてなかったのかも。

まい:例えばあたしがあと一回人を叩いたりしてたら地獄行きだった、ってことになるの?

陽一:カトリック教会の教えでは天国と地獄の間に、現世での罪を清め天国に向かう権利を得るための場、煉獄ってのがあるよ。

まい:何故カトリック教会の教えがすっと出てくる……。

陽一:仏教の六道においては天道と地獄道の間に、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道の4つの道があるね。

まい:宗教に詳しすぎない?

陽一:うん、まぁ、特定の宗教を信じてたわけじゃないけど、なるべく良い人間であろうと思って色々調べてた時期があって。

まい:その結果が8000天国円程度?

陽一:宗教はクソ。

まい:宗教のせいにするのでは無く、自らを省みるべき。

陽一:そうだった。

まい:今からでも遅くないから悔い改めるべき。

陽一:そうかもしれない。

まい:他人を不幸にするような真似は絶対すべきではない。

陽一:そうだ。

まい:話は決まったね。

陽一:えっ?

まい:私が住処を失って不幸にならないように、居候させてもらえるんだよね。よろしく!

陽一:おかしいな……。





まい:こっちに来て1週間経ったけど……。

陽一:仕事、全然決まらないね……。

まい:バイトですら面接また落ちたよ……。

陽一:俺も。昨日なんか3つも受けたのに全部丁寧に断られちゃった……。

まい:なんなのよ!心優しい天国の住人たちは困っているあたしたちをまず雇用するべき!!

陽一:全くだ!!何が天国だ!!天国はクソ!!

まい:現世では幾らでもバイト受かったのに!!!

陽一:でも働かないと一生プレハブとあんまり美味しくない無料のご飯で暮らすことになってしまう……。

まい:それだけは避けたい。それだけは。

陽一:と、言うことで、今日はなけなしのお金をはたいて面接のテクニック本を買ってきました!!

まい:さっすが!陽ちゃん!!できる男!!

陽一:その名も「天国の面接 バイトから正社員まで、現世とは違う面接テクニック丸わかり」!これ読んで勉強しよう!!

まい:そうしようそうしよう!!

陽一:俺もだけど、まいちゃんにも沢山稼いでもらって、早く出て行ってほしいからね!!

まい:豪邸に、住むぞー!!

陽一:豪邸レベルまで貯める前に、出てけー!!

まい:要検討ー!

陽一:えぇ……。

まい:ねぇ、早く読み上げて?

陽一:はぁ……「はじめに」

まい:そっから読むの?

陽一:「そもそもテクニックに頼ろうと言うこと自体が、愚かしく、天国人としての資格が足りない部分であります。」

まい:いきなり酷くない!?

陽一:「しかしながら、そういった人間にも救いの手を差し伸べる。それもまた天国人としての使命であります。」

まい:なんか上から目線強くない!?

陽一:「この本を読んでも就職できるとは限りません。しかし、この本があなたの善なる心を少しでも磨くことに繋がるのであれば、
    私どもとしてはこれ以上の幸福はありません。そう思い、この本を執筆しました。」

まい:なんか全体的にウルサくない!?

陽一:俺たちの善なる心を磨く為の本なのか。

まい:それ聖書とかで良くない!?汝の隣人愛せば良くない!?この本に求めてるの、そういうのじゃなくない!?

陽一:でも天国での面接では善なる心を見せることが何より大事らしいって聞いたぞ。

まい:そう言えば……「貴方の人相から悪しき心が垣間見えるのです」って理由でバイト落とされた……。

陽一:人を見た目で判断するのは善人のやることなのかって気もするが。
   さて、「一章 礼儀」。

まい:礼儀なんて現世と何か違うのかなぁ。

陽一:「基本的には現世とあまり変わりはありません。ただし入室時にのみ天国の文化があります。」

まい:違いあるんだ……知らなかったな……。

陽一:「面接官の目の前に跪き、面接官の手の甲に口づけをするのです。」

まい:えぇ!?キモくない!?

陽一:「これは全てを貴方と神の判断に委ねます、という意味です。これをしなかった場合、
   『てめえごときに判断されるほど俺はちんけな人間じゃねえんだ、土下座されても働いてやるもんか』と言う意思表明になります。」

まい:マジかよ……今まで自分から採用の目を潰しまくってた……。

陽一:「あとは現世とほぼ同じですが、現世で礼儀を学ばなかった者に向けて一応の解説を示します。」

まい:そこは飛ばしていいんじゃない?

陽一:そうだな……受け答えのページまで飛ばすか。
   「二章 受け答え
    天国の面接で最も重視されるのが受け答えです。正しく善なる心の示すままに回答することが大事です。
    よって、善なる心を持ち合わせている自信があるという人は、この章は読まなくても構いません。
    善なる心が不足している愚かしき天国人の方のみ、この章をしっかり読んでください。」

まい:なんでこう全体的にバカにした感じなのよ!!ムカつく!!

陽一:ここも飛ばす?

まい:いや、読もう。

陽一:そうだね。
   「以下に例題を示しますので、考えながら読み進めてください。」

まい:ふーん。

陽一:「貴方はコンビニ店員です。突然、ナイフを持った男が『金を出せ』と貴方に要求してきました。貴方はどうしますか?」だって。

まい:あたしコンビニでバイトしてたことあるから知ってるよ。
   身の安全のために従うフリをしつつ、隙を見て通報ボタン、もしくは防犯ブザーを押す。
   その後はなるべく時間をかけて現金を用意し、それでも間に合わなかったら逃げたところにカラーボールを投げる。これでしょ?

陽一:いや、でも従うフリをする、っていうのはある意味嘘をつくって事にならないか?
   それは善なる心に反しているんじゃないのか?

まい:えぇー、強盗に対しても嘘ついちゃダメなの?

陽一:今は店側も保険に入ってることが多いって言うし、ここは素直にお金を渡す、ってのはどう?

まい:えぇ、それこそ悪を許し悪を蔓延らせる行為だと思うけど……。

陽一:正解見てみるか。

まい:そうね。

陽一:「正解例 ナイフを手で掴み、血を流す。その後『この男の罪が赦される様、私はこの血を神に差し出します。
    どうかこの男に神のご加護があらんことを』と祈る。」だって。

まい:できるかそんなこと!!

陽一:「これにより全ての罪は赦され、男自身の善なる心にも働きかけられるでしょう。
    そして自分自身も善行を積むことができます。つまり男と自分の間にwin-winの関係が出来るのです。」

まい:善行を積むことをwin-winとか言うなよ。

陽一:他の例としては、「自らの肉体を切り分け、男に食べる様差し出す。」なんかもあるみたいだよ。

まい:あんまり変わんないじゃん。なんで勝手に来た強盗のために自分が傷つかなきゃいけないの……。

陽一:天国の面接ってここまで言わないとダメなんだね……。落ちた理由分かった気がするよ。

まい:いや難易度高すぎるでしょ……現世に帰りたい。

陽一:「それでは次の例題です。」

まい:まぁでも、なんとなく要領は分かってきたかも。

陽一:「あなたは電車の中でお尻を触られた、つまり痴漢にあいました。さて、あなたはどのような対処をするべきでしょうか?」

まい:これは簡単!自分の尻を切り分け、痴漢に触る様差し出す!

陽一:あーなんかそれっぽい!!それっぽい!!

まい:もしくは聖書方式!右の尻を揉まれたら左の尻を差し出す!

陽一:凄い!善なる心が覚醒しつつある感じ!

まい:もしくはタンポンを手で引っこ抜き、血を流す。その後『この男の罪が赦される様、私はこの血を神に差し出します。
   どうかこの男に神のご加護があらんことを』と祈る!

陽一:それは絶対違う。

まい:あれー!?

陽一:電車の中で経血垂れ流すのはダメ。

まい:調子乗っちゃった。

陽一:正解見てみようか。

まい:うん!

陽一:「正解例 その場で痴漢を殺す。」

まい:は????

陽一:「赦すばかりが、善ではないのです。」

まい:は????

陽一:「痴漢に汚された身体を切り分けたり、血を神に捧げたりしても、そもそも赦される事はありません。
    悪の根っこを切り取るためには、その人間を殺すしかないのです。」だとさ。

まい:分かんないんだけど!!全然わかんないんだけど!!

陽一:「それが、彼の魂の救済にもなるのです。」

まい:じゃあ強盗も殺せばいいじゃん!!

陽一:まだ掴めないな、次の例題行くぞ。

まい:……もういいよ!!

陽一:えっ?

まい:その本のおかげで分かった、あたしにはここで働くのは無理!!
   地獄に落ちなかっただけマシと思いながら、適当にふらふら暮らすわ。

陽一:……。

まい:この家も出ていくよ。プレハブ貰ってくる。
   あたしは諦めるけど、陽ちゃんは頑張って幸せになりなよ。

陽一:…………俺も就職なんかやめるわ、普通にこっちでも芸人やらない?

まい:…………!?

陽一:こっちでどういう風にやってけばいいのか分かんないけどさ。

まい:……でも、芸人は稼げないじゃん……現世でも食っていけなかったのに、こっちで食っていけるかな……?

陽一:何言ってんの。お金なんか無くったって食っていけるのが天国じゃん。どうせ働かないなら同じことじゃん。

まい:天国まで来てそんなしょぼくれた暮らしでいいの?
   一生懸命頑張っても、大した成果も上げられなくて、って言うか何にも成らなくて。

陽一:別にしょぼくれた暮らしとは限らんだろ。俺は天国でこそ笑いで天下が取れると思ってるよ!

まい:現世でも無理だったのに!?

陽一:いいか、現世の笑いは厳しい!でも天国なら!天国は善人だらけ、きっと笑いのレベルだって低いはずだ。

まい:え?どういう事?

陽一:善人にべっぴんさんを一人飛ばせるかって話だよ!

まい:な、なるほど?

陽一:善人が「押すなよ!絶対押すなよ!」って言ってる人間を熱湯風呂に叩き落とせるか!?

まい:な、なるほど!!

陽一:分かってくれたか!?

まい:これから陽ちゃんはリアクション芸で行くって事でしょ?

陽一:違う!!!!!!!!!





まい:どうもー!!PINKY PUNK PUMKIN POP!!でーす!!

陽一:ねー、石像から食べ物が無限に出てくる広場で漫才させていただきますけども。

まい:少しでも耳を傾けていただければ幸いでーす!

陽一:もし気に入っていただけたら、ここに置いてある箱の中にお金を入れて頂けれますと励みになりま……

(人々がお金を入れていく)

まい:あー、箱がいっぱいになっちゃいましたね!取り替えますね!

陽一:いやー本当皆さんありがとうございま……

(取り替えた箱もあっという間に埋まる)

まい:きゃー!!きゃー!!!!陽ちゃん箱早く取り替えて!!

陽一:はいはいただいま!!いや本当皆さんすみません、ありがとうございま……

(取り替えた箱もあっという間に埋まる)

まい:陽ちゃん早く取り替えて!!陽ちゃん?陽ちゃん早く!!

陽一:漫才やらせろや。なんだこのやり甲斐のない時間。

まい:やり甲斐なんか気にしてる場合じゃないよ!こんなチャンス滅多にないって!

陽一:いや、これは一周回ってコケにされてる気分。必死で俺一人でネタ書いたのに。何なの。

まい:ちょっ、何失礼なこと言ってるの!いやすみませんね皆さん本当に。

陽一:こうしましょう。箱の中にお金入れる時間は漫才後にまとめてしますんで、とりあえず僕らの漫才見てください!

まい:えー……もうやらなくても良くない……?

陽一:良くない!漫才入るよ!

まい:はいはい…………。

陽一:ってことでね。近頃思うんですけどね、最近の子供の遊びって僕たちの時と違うじゃないですか。

まい:あー確かに。あたし達が子供の頃はメンコとかベーゴマとか……。

陽一:いやお前何歳だよ!クソババアかよ!!

まい:爺さん、粗茶を。

陽一:いやクソババアじゃねえかよ!!クソババアの世界観に巻き込むんじゃねえよ!

まい:あれ、なんの話だっけ?息子の奥さんに毒を盛られてる気がするって話だっけ?

陽一:痴呆症のクソババアじゃねえかよ!!若くあれよ!!

まい:(小声で)ちょ、ちょっと、全然ウケてないじゃん……。

陽一:(小声で)こ、こっからだって、まだ導入だから……。

まい:(小声で)ってか、あたし達を見る目が急に厳しくなったような……。

陽一:(小声で)た、確かに……。

まい:(小声で)やっぱり天国でクソババアはまずいって。軌道修正しよ。

陽一:(小声で)わ、わかった。

まい:コホン……クソババアなんて言っちゃダメよ!ご老人の方々に失礼じゃないの!

陽一:ぼ、僕が間違っていたぁー!!

まい:ご老人の方々は有難がらなきゃダメでしょ!!

陽一:ぼ、僕が間違っていましたぁー!!

まい:誰の悪口も言わず、素敵な世の中にしていきましょう。できるよね?

陽一:はい!僕はもう、誰にも失礼なことは言いません!!

まい:なら大丈夫、一緒に素晴らしい世の中を作り上げましょう!以上!PINKY PUNK PUMKIN POP!!でした!!

陽一:ありがとうございました!!

(割れんばかりの拍手、舞い散る札束)

 男:途中は正直どうなることかと思ったけど、最後は良かった。感動した!

 女:あえて悪い例を出すことで、話の示す方向がより良く伝わる漫才でした!

老女:そして失礼な発言をした物すら許し素晴らしい世界の一員として招き入れる懐の深さ……!いいものに出会ったのう……。
   これはほんのお礼じゃ(札束)。

陽一:あ、あ、ありがとうございます……?





まい:あ、いや、こんなにお金いいんですか?……あ、ありがとうございます!また是非!!
   ……ふぅー、今の人で最後だね。いやー稼いだねー。この調子でどんどん稼いでいこ!

陽一:こんなんじゃ、ダメだー!!!!

まい:何でよ!!この調子で行けば1ヶ月で豪邸も夢じゃないのに……!

陽一:こんなのは……俺の追い求めていた笑いじゃない……。

まい:その追い求めてた笑いとやらは少しもウケなかったじゃないの!途中で軌道修正出来たからこそ、評判が良かったんだよ!

陽一:いや、そもそも軌道修正後だって別にウケてねえからな!ただ拍手と賞賛を得ただけで!笑いは0だっただろ!!

まい:何よ!あんなに拍手と賞賛を得たことだって、現世で何年も芸人やってたのに一度も無かったじゃない!

陽一:そういうことじゃねえだろ!芸人が笑い取らなくてどうするんだよ!

京介:兄ちゃんの言う通りやでぇ。芸人は笑い取ってナンボや。

まい:誰!?

京介:兄ちゃん達の漫才見させてもろた、しがないお笑い好き。京介や。

陽一:どっかで会ったことあるような……あ!

まい:え?

陽一:この人現世で一回だけ出たお笑いライブの主催者の人だよ!「爆笑腸捻転」の主催の!

まい:え、あ!

京介:確かに生きてた頃に主催しとったが……兄ちゃんら出とった?

陽一:出てましたよ!PINKY PUNK PUMPKIN POP!!ですよ!!ほら!!

京介:あー……あの名前の長い……。

まい:現世でも見慣れた反応。

陽一:でも仮にも出させていただいた身としては寂しい。

京介:いやでも思い出したで!あんまおもろなかったけど、若くて元気あったから試しに出してやった気がするわ。

陽一:はぁ……。

京介:何や死んだんか。二人揃って。まだ若いやろ。えぇと……陰気ダンス加齢臭ソング?

まい:PINKY PUNK PUMPKIN POP!!です。

陽一:若くも元気でもないじゃないですか。

京介:そんなんはどうでもええわ。今日のネタ何やねん。久々にこっちで漫才見れるかと思ったら……。

まい:ネタじゃ、なかったですね……。

京介:まぁ、後半で展開変えた所はちょっとだけおもろかったわ。急にボケツッコミ無くなって。シュール?って奴やんな?

陽一:あ、いや、あれは……。

京介:そこだけやな。前半はクソベタなボケと勢いだけのツッコミ。まぁ頑張ることやで、応援しとるけ。

まい:あ、あ、ありがとうございます……ま、また来てください。

陽一:…………。

京介:おう、ほなまた。

まい:……で、陽ちゃんの追い求めてる笑いって?

陽一:いや、もういい……。





まい:もう!ちゃんとルールを守らないからこういうことになるんだよ!
   法律はちゃんと守らないといけないの!わかった?

陽一:うん!わかった!もう絶対悪いことはしないよ!

まい:みんなもルールを守って、素敵な世の中を作りあげましょう!以上、PINKY PUNK PUMPKIN POP!!でした!

陽一:ありがとうございましたー!!

(割れんばかりの拍手、舞い散る札束、サインや握手を求める人の行列、涙を流す人も)

まい:いやー、今日の新ネタも評判最高だね。陽ちゃんこっちの方向性の方が才能あるんじゃないの?

陽一:……う、うーん、うーーーん……やっぱり違う!!





A 非可逆劇場
コント/RPG
スライムがあらわれた!

ゆうしゃはにげだした!



勇者:うわあああん ママあああああ! 変なのがいたあああ!

ママ:もう何よ! また帰ってきたの!? 早く行きなさいよ!

勇者:だって、スライムとかいう顔しかない変なやつが!!

ママ:スライムくらいいるでしょう! 冒険なんだから!

勇者:違うんだよママ!! スライムはホウ砂と洗濯のりを混ぜてつくるやつなんだよ!!
   あんな動く顔なんてしらないよ!!

ママ:スライムくらいで逃げ出して恥ずかしくないの!?

勇者:うるさいな!! だって気持ち悪いんだもん!! 粘性が高くて砂とか草とか付いてたし!!

ママ:スライムなんだから粘性くらいあるでしょう!? バカなの!?

勇者:だから、僕の知ってるスライムは顔がないんだよ!!
   それに比べてあっちのスライムは顔しかないもん!!

ママ:いつまで家にいるつもりなの!? 他の人はもう働いてるのよ!?

勇者:僕、
   本当はパン屋さんになりたいんだよ!! 小麦の香りに包まれたいんだよ!!

ママ:なに言ってるの!!(バシッ)

勇者:(グヘッ) 痛いじゃないか!! パンが好きなんだ!! 

ママ:家は勇者家系だから、あなたは勇者になるのよ!! これはもう決まってるの!!
   分かったなら、さっさと行きなさああああい!!

勇者:いやあああああああ!!






ドラキーがあらわれた!

ゆうしゃはにげだした!




勇者:うわあああん!! 何かが飛んでたああああ!!

ママ:また帰ってきたの!? 今度は何よ!?

勇者:大きい黒豆が飛んでたああああ!!

ママ:黒豆なら食べればいいじゃない!?

勇者:違うんだよ!! 黒豆なのに羽が生えてて、顔があるんだ!!
   いや、むしろ顔と羽しかないんだ!!

ママ:あなた、勇者なんだから戦えばいいでしょ!? なんで逃げるのよ!?

勇者:無理だよ!! 飛んでるんだもん!! 黒豆1頭身が飛んでるんだもん!!

ママ:何よそのセンスの欠片もないあだ名!!

勇者:頼むよ!! パン屋にならせてくれよ!! イースト菌が僕を呼んでいるんだ!!

ママ:頭が発酵したか馬鹿野郎!! お前は生まれたときから勇者になるって決められてるんだよ!!

勇者:そんなのー!! 親の敷いたレールの上を歩けってのかよ!!

ママ:当たり前だ!! こちとら、始発から終点までレール敷き終わってるんだよ!!
   分かったなら、さっさと行きなさああああい!!

勇者:いやあああああああ!!




魔王があらわれた!

ゆうしゃはにげだした!




勇者:はいっ!! 死にましたー!! 僕は今ごろ死んでましたー!!

ママ:また帰ってきたの!? もういい加減にしなさいよ!!

勇者:魔王がいましたー!!

ママ:なに言ってるの? あなた勇者なんだから倒しなさいよ!!

勇者:無理に決まってるだろ!! 魔王だよ!! 魔王!!
   序盤に会う敵じゃねえよ!!

ママ:貴方が全然行かないから魔王から迎えに来てくれたんじゃないの!?

勇者:いや、不登校の生徒を迎えに来る担任の先生みたいな感じで魔王が来るなよ!!
   それは、僕のあの世へのお迎えだよ!!

ママ:うじうじ言ってないで早く行きなさいよ!!

勇者:待ってよ!! 玄関出たら魔王がいたんだよ!! むしろこの家大丈夫かよ!!
   ほら!! インターホンのカメラ見てよ!! 魔王のマントがちょっと映ってるもん!!

ママ:逆に考えてみな!! 今、魔王を倒せば後が楽だよ!!

勇者:レポート早めに終わらせたら後が楽だよみたいな言うなよ!!
   ママ!! 小麦粉を持ってきて!!

ママ:パン屋から離れろや!! いい加減いけや!!
   (バシッ)(バシッ)(バシッ)

勇者:でも(グヘッ) ちょっ(グヘッ) やめ(グヘッ)
   分かったよおおお!! いやあああああああ!!




魔王はいえのまえにずっといた!

ゆうしゃはにけだした!




勇者:待ち伏せられてる!!

ママ:何なのバカ!! 玄関の開閉が多すぎてドアとれるわよ!!

勇者:魔王は家の前にずっといるんだってさ。

ママ:急に他人事みたいに言うなよ!!

勇者:ぼぼぼ僕は殺される運命なんだああ!!


ピンポーン 「すいませーん。魔王ですけどー。勇者いますかー。」


ママ:ほらー! 呼んでるわよ!

勇者:魔王が律儀にインターホン鳴らしてんじゃねえよ!! 家ぶっ壊して入ってこいよ!! いや、ダメだけど!!

ピッ
ママ:魔王さんわざわざ来ていただいたのにすいません。うちの子内気で、ちょっと待っててくださいね。

勇者:内気は絶対違うわ!! めっちゃ大声出るわ!!

「分かりました〜。」

勇者:分かるなバカ! 魔王のくせに敬語で喋るな!!

ママ:もういい加減出なさい!! さもなきゃてめえ殺すぞ!!

勇者:ひやああああああ!! 家の外も中も魔王だああああああ!!
   いやああああああ!!





魔王とドラゴンと鬼があらわれた!

ゆうしゃはにげだした!





勇者:HEY! PANIC!

魔魔:いい加減に冒険に行けよーーー!!

勇者:待ってくれよママ、、、ママ!? ママが魔魔になったあああああ!!

魔魔:てめえ、右腕か左腕か選べ!!

勇者:折られる! 折られる! どっちか折られる!

魔魔:貴様、今の間に自分の心臓の鼓動を感じとけよ!!

勇者:いやああああああ! 分かったよ!! 行くよ!!
   やけくそだああああ!!






でんせつの剣がおちていた!

ゆうしゃはにげだした!






勇者:刃物落ちてたあああああ!

魔魔:いや、そこは拾えよ!!





B ゴトウまるまる
コント/材料
勇者:...やっと、帰ってきたぞ。すいませーん!

武器職人:おーあんちゃん!戻ったか!待っていたぞ!

勇者:あなたに言われた、伝説のつるぎを作るために必要な材料、全て手に入れましたよ。正直、めっちゃくちゃ大変でした。

職人:だろうな。だって、お前に会って、必要な材料伝えて、4年経つからな。

勇者:はい。この4年の間にいくつの村が魔物に滅ぼされたか。

職人:悔しい限りだ。だがそれももう終わりだ。俺が最高のつるぎを作ってやる。世界を救ってくれ。さあ早速、材料を見せてくれるか。

勇者:はい。まずこちら「スライムのぷるぷる」

職人:おうたしかに。

勇者:これ手に入れるのに2ヶ月かかりました。

職人:あそんなかかった?俺これは20分くらいで行ける感覚だったんだけど。さすが4年かかるだけあるね。

勇者:ほらアイツらって倒すと消えてなくなっちゃうじゃないですか?
だから1回エサあげて仲間にして、なついたところを剣でそぎました。

職人:あ結構残酷なことしたね。魔物とはいえかわいそう。

勇者:そしてこちら「人魚の胸毛」

職人:うわー本当にあるんだ!

勇者:これもめちゃくちゃ大変でしたよ!4ヶ月かかりました!

職人:かかったねーこれまた。

職人:あなた知ってます?人魚ってほとんどメスなんですよ!胸毛がないの!
だから人魚捕まえて男性ホルモン大量投与して生やしました。

職人:壮大だね!!壮大かつ残酷だね!逆によく4ヶ月で出来たね!

勇者:俺いい大学出てるんで。

職人:あいい大学出てんだ!珍しい勇者だね!

勇者:そしてこちら「ペガサスの鼻くそ」

職人:うわーペガサスって鼻くそも白いんだね!

勇者:これはシンプルにペガサス見付けて鼻に剣突っ込んで取りました。

職人:キミ乱暴だね!!めんぼうでいいじゃん!

勇者:だから2ヶ月で取れました。

職人:まあまあかかったな!ペガサスが居なかったのね!?

勇者:そしてこちら

職人:あのさ、もうトークいいから全部出してつるぎ作らない?

勇者:嫌だ!ここで話しをするのが楽しみだったんだ!

職人:そうなの!?つるぎができることじゃなくて話がモチベーションだったの!?

勇者:この4年間ずっと1人だぞ!勇者ってもっと仲間に囲まれてんじゃないのか!!

職人:それはお前に問題があるんだろうな!!そんな孤独な勇者は人として重大な欠陥があるんだろうな!

勇者:俺は人と話がしたい!さあ続いてこちら「うまのふん」

職人:その話はもういいじゃん!想像付くよ!

勇者:ただのうまのふんよりもいいんじゃないかと思ってペガサスのふんです!

職人:そうなの!?これペガサスのふん!?さすがのペガサスもふんは茶色いんだね!?

勇者:これもお尻に剣突っ込んで取りました!

職人:かわいそうに!!自分でするの待ってやれよ!

勇者:これがその時の剣です!

職人:やめろ!!ペガサスの鼻とお尻に突っ込んだ剣を顔前に持ってくるな!

勇者:そしてこちら

職人:だからもういいって商品紹介は!!世界救おうよ!

勇者:「エッチなしたぎ」

職人:これ本当に取ってきちゃった!?これだけ冗談だったのよ!まああったらやる気は上がるかも知れないけど!

勇者:そうなの!?なんだよこれ取るのに2年かかったのに!

職人:そんなかかった!?ちくしょう俺の冗談がいくつかの村を滅ぼしたな!

勇者:エッチなしたぎなんて世界中の宝箱開けても全然なくて!
ああもうしょうがない!ってキレイなお姉さんちのベランダで剣で引っかけて取りました。

職人:バカヤロー!!なにド犯罪やってんだ!
きったねぇ剣だな!!鼻くそとふんと悪に染まってんじゃねぇか!

勇者:全ては伝説の聖剣を作るために!

職人:要らねぇんだよエッチなしたぎは!!考えたら分かんだろなんで聖剣作るのにエッチなしたぎが要るんだよ!

勇者:人魚の胸毛とペガサスの鼻くそとうまのふんは本当でエッチなしたぎは冗談。
そんなことを見極められるようなずば抜けた判断能力は俺にはない!!

職人:スゲェ力強く言ったな!!いい大学出てるとは思えないセリフを!

勇者:さ、気を取り直しまして

職人:取り直さないで!?できれば君には逮捕されてほしいくらいだよ!

勇者:続いてこちら

職人:マジでもう無理!ドロボーのこうやって取りましたトーク聞けない!
ねぇマジでもうつるぎ作らせて?お前を勇者に戻すつるぎ。早くしないとまた村滅ぶよ?

勇者:多少の犠牲は仕方がない!

職人:防げる犠牲は防ごうよー!俺いくつかの無駄な犠牲出しちゃったからもう避けたいよ!

勇者:「オリハルコンのかけら」

職人:よーしこれで揃った!

勇者:これを持っていたのは18歳のとても美しい女性でした。

職人:もういいってトークは!!かけら置いて!?そしたら全部揃うから!

勇者:彼女は5歳のとき、

職人:無視!!

勇者:両親が魔物に殺されました。
母親は最後の力でこのオリハルコンのかけらを渡しました。お金に困ったとき、これを売って生活が出来るように。
しかし彼女はどんなに貧しくても売ることが出来なかった。
最後の力で渡されたオリハルコンのかけらから、母親の温もり、におい、愛を感じられるような気がしたから。

職人: ...ちょっと気になる話始めてんじゃねぇよ!!その話2時間聞きたいよ!

勇者:彼女は2人の弟にご飯を食べさせるために周りの家にお願いして恵んでもらいました。ただ、ひどいときには殴られもしたそうです。
それでもなんとか暮らしていき、10歳になると仕事を始めました。そして時が経ち、俺と出会いました。

職人: ...ヤベエスゲェ引き込まれてる!!そりゃこんな話あったら披露したいよね!?さっき止めてゴメンね!?

勇者:世界を救うためにオリハルコンのかけらを渡してくれと頼みました。
でもどうしても渡さないって言うから叩き切りました。

職人:バカヤロー!!!行為も話が終わったこともバカヤロー!
なんてことするんだ!!女の子に!悪魔か!最悪盗めばいいだろ!お前盗み得意だろ!

勇者:安心しろ。みねうちだ。

職人:報告で使う言葉じゃねぇんだよ!悪人本人に後ろ向いて言うやつだよ!女の子をみねでうつな!

勇者:全ては伝説の聖剣を作るために!

職人:どうでもいい!!そんな素晴らしい女の子のみねうってまで手に入れる剣じゃない!

勇者:そんな2時間でした。

職人:これだけ凄い早かったね!?話は壮大だったのに!
ん?これで材料は揃った。経った時間は2年8ヶ月。あと1年4ヶ月なにやってたの?

勇者:エッチなしたぎが見つからないストレスからカジノ三味。

職人:バカヤロー!!クズヤロー!!重大な欠陥!!ギャンブルに逃げるな!!

勇者:正直に正しく言うとエッチなしたぎに3年4ヶ月かかってます。

職人:ちくしょう!!俺の面白くもない冗談で無駄な3年4ヶ月が!村滅ぼしたの俺だ。

勇者:そして立ち直って女の子を叩き切りました。

職人:立ち直るな!!お前なんかずっとカジノですってろ!はあ、しかし悪いのはお前だけじゃない。俺のせいでもある。
せめてもの罪滅ぼしだ。最高のつるぎを作ろう。行くぞ!トォリャアアアー!

勇者:あっ釜に材料突っ込むだけのタイプの作り方なんですね。打たないんだ。

職人:できた!

勇者:早い!!

職人:「はがねのつるぎ」!!

勇者: ............えっ?はがねのつるぎ?それ冒険開始3つめの村に売ってたよ?

職人:うんあのね、シンプルに、失敗しました。たまーにあるの。

勇者: ...............この剣、あなたの血で染めてもいいですか?

職人:うんしょうがないかなーと思ってます。





C バトルロワイR
漫才/ V/R
R:はいどーも!バトルロワイRです!よろしくお願いします!

Я:………………好きです!!!

R:はい、この人は漫才が大好きなんですよ。

Я:………………好きです!!!

R:ええ、漫才をする喜びのあまり漫才愛の気持ちがのっけから漏れてしまってるようです。

Я:いいえ、Rさん。あなたのことが好きなんです。

R:矛先はこっちでした。いや、いきなり何だよ。どうしたんだよ。

Я:ああ、Rさん。あなたが愛おしい。愛おしい!いとおしい!

R:だから、どうしたんだって。

Я:そのかたちわろしさま、いとおしし

R:なんか「いとおかし」みたいなノリで言ってるけど バカにしたよね?

Я:いやいや、ホントにRさんのことが大好きなんですよ。具体的には、





 SUN MON TUE WED THA FRI SUT
                        1   2
   3    4   5   6   7   8   9
  10   11  12  13  14  15  16
  17   18  19  20  21  22  23
  24/31  25  26  27  28  29  30


Я:これと同じくらい好きです!!!

R:カレンダーと同列って好きかどうかわかんねえよ。

Я:いや「7行になっちゃうから仕方なく左下で調節した月のカレンダー」です。

R:確かにあるけども!今度はピンポイント過ぎて好きかわかんなくなったわ。

Я:あ〜、日本中の飲食店でセルフサービスの水がRさんの家まで取りにいかなきゃならない仕組みだったら気兼ねなくRさんの家にいけるんだけどなー

R:水道水を汲みに たくさんの人が家に来るとか嫌すぎる。

Я:でも、もしそうなったらRさんが皆の人気者になってしまう。セルフサービスの所にはなってほしいけど、皆の人気者にはなってほしくない。
  あー、完全に板挟みだ。この ト リ レ ン マ 。

R:3つもないんだからジレンマだろ。

Я:Rさんへの僕の愛はめちゃくちゃ大きいですよ。自由のマイクロみ像 よりも大きいです。

R:いやたぶん自由の女神の”メガ”を”マイクロ”に替えたんだろうけど!逆数にしたせいでめっちゃ小さくなってるから!
  せめてギガみ像とかにしてくれよ、そんなの無いけど!

Я:特別にいいものを見せてあげます。

R:は? 唐突にどうしたんだよ。

Я:じゃーん! どうですかこの入れもの。Rさんの唾を集めるために作ったつまようじ入れです。

R:なんて気持ち悪い用途のものを作ってんだ。しかも、唾入れ なのか つまようじ入れなのかが曖昧で 言うならば 唾ようじ入れだな!
  そんな奴に頼まれても唾なんて絶対やらねえよ。

Я:そんなぁ。せっかく初めての陶芸体験で作ったのに。

R:初めて作るチョイス! 皿とかカップを作れば良いものを!
  何なの、初心者はつまようじ入れから始めなさい的な先生だったの!?

Я:やったー! 今ちょっとだけ飛んできたRさんの唾をGET!うれしーうれしー!

R:どんな反射神経だよ。あと、マジで喜ぶのやめてくれよ。気持ち悪さがハンパないから。

Я:この唾は洗剤に混ぜてお洗濯に使いますね。

R:その特殊過ぎる用途なんなんだよ!やめろよ!

Я:その洗剤だってもちろんお店で普通に売ってるやつじゃないですよ。苗から作った自作の洗剤です。

R:自作するにしたって洗剤は苗から作るものじゃないだろ。

Я:あ、唾のお礼に粗品をあげます。はい、ペットボトルのキャップの上に変なポーズのペプシマンがついてるやつです。

R:昔そんなのあったけど! 貰ってもしょうがないわ。

Я:不意に素足で踏むなどして使ってください。

R:そんな一番 痛い使い方したくねえよ。

Я:さて、等価交換が行われたところで提案があります。

R:俺の意志がはたらいてない物流しかなかっただろ。

Я:Rさんのことを 封 印 させてください。

R:はぁ?

Я:あなたのことを封印したいんですよ。

R:意味がわからねえよ。封印するってどういうことだよ。

Я:具体的に言うと、封印するための道具を2種類持っているので、どちらか好きなほうを使い、封印が解かれるまでRさんを食事・呼吸・排泄など含め完全に活動停止にすることです。

R:絶対にダメだわ。封印はさせねえよ?

Я:そういうわけにはいかないんですよ。このままRさんを野放しにしておけば、私がRさんへの愛のあまり大変なことになるんです。だからRさんを封印するんです。

R:自分のほうを抑えないあたり、ホンモノのヤバイやつじゃん。

Я:このままじゃ、まだ完成していない船を盗んでそのまま勝手に出航して沈んでしまいそうなんです。

R:衝動的に犯してしまいそうな過ちじゃねえよソレ。

Я:一つ目の封印道具はズバリ、「封印の壺」です。

R:断ったのに話を進めていくのかよ。

Я:この壺を用いれば、名前を呼ぶだけで簡単に相手を封印できるんです。

R:いや恐ろしい道具だな。

Я:2回目の陶芸体験で作りました。

R:だから普通の皿とかカップを作れよ。物騒なもの作るんじゃねえよ。

Я:そして、二つ目の封印道具は「封印の銛(モリ)」です。このモリで相手を突き刺せば相手は封印されます。

R:その使い方なら槍でいいだろうに。モリで刺されるって、何で大型の水生生物みたいな扱いを受けなきゃいけないんだか。

Я:こっちの封印道具のメリットとしては、壺と違って封印した相手の姿をいつでも見られることです。

R:する側のメリットじゃねえか。

Я:さあ、どちらの道具での封印を希望しますか!? 早く選んでください!

R:封印されるのなんて嫌だよ!お前が勝手に盗んで海に出て沈むなんて知ったこっちゃねえし!

Я:僕がこんなにもRさんのことを愛しているのに、Rさんは僕が盗んで海に出て沈もうと構わないっていうんですか!?

R:全く構わないってわけじゃないけど、封印されることと比べたら全ッ然構わないね!

Я:ひどすぎます! 僕はRさんのことを思うとこんなにもスマホが熱くなるっていうのに!

R:それは長時間使いっぱなし もしくは 充電中なだけだろ!

Я:あのさぁ…… ちょっといい加減にしてもらえませんかね。いつまで好きだと言われている安心感に甘えるつもりなんですか。

R:えっ

Я:一体いつまで好きだと言われている自分に酔うためだけに、僕は使われるんですか。

R:うっ

Я:だいたい、Rさんがいけないんですよ。こんなにも僕をRさんに夢中にさせておいてそれですか。
  己の軽率な行動によって生まれた弊害の責任はとらないつもりですか。

R:なっ…… マジのトーン……

Я:男ならハッキリしてくださいよ!!!

R:うぅ、そうだよな。ハッキリしなきゃダメだよな。ホントは俺だってお前のことが好きなんだ。
  でも、素直にはなれなくて……

Я:…………やっと気持ちを聞かせてくれましたか。
  しかし、今の僕じゃRさんには全然ふさわしい人間じゃないのは事実……
  だからですね、僕がRさんにふさわしい人間になれる日まで封印されて待っていてくれませんか。

R:ちょっと待てよ。俺とお前の間には障壁となるような差は何もない。お前の考え過ぎだよ。

Я:いいえ、今のままじゃ僕の気が済みません。どうか僕に時間をください。

R:……そうか。そこまでお前は俺を思ってくれてるんだな。

Я:なぁに、封印されてしまえば時間の経過なんて感じません。すぐですよ。

R:死ぬわけじゃないんだよな……?

Я:はい。時が来れば……、僕がRさんにふさわしい人間になれたら、絶対に封印を解きます。

R:わかった。じゃあ、封印してもらおう。「封印の銛」でな。お前には見ててほしいから。

Я:ありがとうございます。 では、封印の銛で刺しますね! えいっ!


(ドーーーーーン)


Я:あれ? なんか刺した感じの音と違いますね。おかしいな。





  あっ! これ「 封 印 の 銛 」じゃなくて「 ゆ ふ い ん の 森 」だ! 九州を走る観光特急列車だ!
  どおりでドーーーーーンといったわけだね!



R:(重体)





D デファクトスタンダード
漫才/怖い話
A:どうも。デファクトスタンダードです。

B:生みの親と育ての親で漫才やってます。

A:やってねえわ! そんな気まず過ぎる二人組みじゃないですからね。よろしくお願いします。

B:季節もすっかり夏ということでね、今日は一つ怖い話でもさせてください。

A:……お前に怖い話なんてできるのか?

B:任せて。とっておきの怖い話あるから。

A:話の内容だけじゃないぞ? あれ結構話術も必用だからな?

B:大丈夫。今回のためにBBゴローの動画を何度も見て練習してきたからね。

A:なんでモノマネ芸人の方なんだよ! せめて本家であれよ。

B:いやあ、さすがにガワジュンの話術は簡単に盗めるもんじゃないでしょ。

A:ガワジュンってなんだよ! 稲川淳二にマツジュンみたいな略称付けるなよ。

B:とにかく練習はしっかりしてきたから、話させてよ。

A:……分かった。とりあえずやってみな。

B:それでは早速。





  これは、俺が実際に考えた話なんだけど、

A:……うん?

B:とある夏の日、俺は友達と近所の廃病院まで肝試しに行くことになったんだよ。

A:ちょっと一回止めて。

B:どうしたの? ……あっ、もしかして本当のことかどうか疑ってる?

A:いや疑うもなにも、最初に“考えた”って言っちゃってるし……。信じようがないでしょ。

B:大丈夫だって。ちゃんと俺が自分の力で考えた話だから。

A:そこはどうでもいいんだよ! オリジナリティの問題じゃねえんだわ!

B:そっか。じゃあ完成度の話をしてるんだな。

A:そうじゃねえんだってば! もっと根本的な話なんだよ!

B:そんな心配すんなって! しっかり何度も構成練り直してあるから!

A:練るなよ! ありのままの怖い話をくれよ!

B:ちゃんと一番怖くなるタイミングで幽霊が出てくるように調節してあるから!

A:調節すんな! 幽霊はランダムエンカウントであれよ!

  ……そもそも“考えた話”ってのがダメなんだって。こっちはリアルの話を求めてるんだからさあ……。

B:あ、そういうことね。じゃあ別の話にするよ。

  



  これは、俺が友達から実際に聞いた作り話なんだけど、

A:おい!

B:とある夏の日、俺は友達と近所の廃校まで肝試しに行くことになったんだよ。

A:ちょっと待てや! 一旦止めろって!

B:……ああ、また疑ってるんだね? 大丈夫。俺の友達は盗作なんかするような人間じゃないよ。

A:だからそこじゃねえんだよ! お前の友達のモラルはどうでもいいんだよ!

B:そうか。ならやっぱり話のクオリティを疑ってるんだな。

A:話通じねえやつだなお前は……。

B:安心して。ちゃんとたっぷり推敲してきたって聞いてるから。

A:だから推敲すんな! 素材の味をそのまま活かした料理であれよ!

B:しかも何度もライブにかけて調整してあるからね。

A:“ライブにかける”ってなに!? お笑いネタみたいなこと言うなよ!

B:俺の友達、ライブシーンではすげえ有名だからね。

A:それネタ面白いけど全然売れてない芸人をフォローする時に言うやつだろ!

B:今年めちゃくちゃ仕上がってるよ。間違いなく決勝行くって言われてるね。

A:なんの!? 怖い話に賞レースとかないんだけど!?

  ……いいか? 俺が聞きたいのは考えた話でも作り話でもなく、誰かが実際に体験した話なんだよ!

B:なんだ、そういうことか。だったらちょうどいい話あるよ。

A:ならその話にしてくれ。できれば初めからそれやって欲しかったけどな……。

B:ごめんごめん。じゃあ始めるね。
  




  これは、俺の架空の友達が実際に体験した話なんだけど、

A:友達ごと作るなよ!!!

B:いや本当なんだって! 本当に俺が自分で考えた友達なんだよ!

A:だからそこは疑ってねえんだよ! そもそも架空の友達を作ってること自体が間違ってんの!

B:間違ってる? ……まさかお前、俺とタカシ君の友情が間違ってるって言いたいのか!?

A:名前付けてんじゃねえよ! 気持ち悪いな!

B:タカシ君はなあ、病気の母親を支えるために、毎日一生懸命マグロ漁船で働いてるんだぞ!

A:知らねえよ! 妙に凝った設定考えるなよ!

B:……この話でもダメなの?

A:当たり前だろ……。存在しない人間の架空の体験談でいいわけないじゃん……。
  ……なにかお前自身が実際に体験した話とかはないの?

B:一応一つだけあるにはあるけど。

A:だったらそれやって。今度こそちゃんとした怖い話をしてくれよ。

B:分かったよ。




  これは、俺が実際に体験した話なんだけど、

A:ようやくまともなスタートだな……。

B:とある夏の日、俺は友達と近所の廃100円ローソンまで肝試しに行くことになったんだよ。

A:いや廃100円ローソンて! なんだその怖さ薄れそうなワードは!

B:別にいいじゃん。心霊スポットがいつもいつも廃病院とか廃校とは限らないでしょ。

A:いやダメだろ……。
  そもそも廃病院や廃校ってのは、閉鎖されて数十年かけて寂れていったからこそ、あの怖さが出るんだからさあ……。

B:そんなこと言ったら100円ローソンだって数十年経てばそれぐらい、

A:100円ローソンにそんな歴史ねえよ!!! あれ初めてできてから10年ぐらいしか経ってないだろ!

B:……分かった。お前がそこまで言うなら廃100円ローソンはやめて、廃病院に変えておくよ。

A:ああ、それでいいんだよ。





  いやよくねえわ!!! 実際に体験した話なんだから場所の変更なんてできないだろ!
  
  ……なんだよ、結局この話も作り話じゃんか!

B:違うんだって! 今のはちょっとした言葉の綾というか……。

A:もう信じらんないね! これ以上お前の話には聞く耳なんかもてないわ!

B:頼むって! 信じて聞いてくれよ! 

  ……あっ、ごめん。ちょっとくしゃみ出そうだわ。

A:どんなタイミングでくしゃみしようとしてんだよ! 相手怒ってんだぞ……。

B:ハッ、ハッ、






  フィックション!!!

A:ぶっ飛ばすぞ!!! 生理現象にまで作り話の影響出てきてんじゃねえよ!

  ……もうこれ以上どんな話聞いたって信用できねえわ。この話はおしまい。いいね?

B:いや待って! もう一つだけ、もう一つだけ怖い話あるから!

A:聞く気しねえよ……。どうせそれも作り話なんだからさあ……。

B:そこをなんとか頼むって! 今度こそ本当の話だから!
  考えた話でも、作り話でもない、実際に起きた話なんだって!

A:……本当だな? なら最後にそれだけ聞いてやるよ。

B:よかった! ありがとう! それじゃあ早速話すね。





  
  これは、今お前の後ろに立ってる髪の長い青白い顔をした女から実際に聞いた話なんだけど、

A:…………うん!?





E ようこそ哲夫ワールド
ピンネタ/おいでよ 元どうぶつの森
おいでよ 元どうぶつの森

(砂嵐の中にうっすらと影がありカメラが近づいていくと中身の無いウォーターサーバーとそれに寄り添う人骨のムービー)



ハゲタカ:ここはどうぶつたちが暮らす砂漠だカ〜。元々は森だったけどヒトが伐採を進めて砂漠になってしまったカ〜。ヒトは滅んでしまったカ〜。あんたは誰カ〜?

→【にんげん】
 【いぬ】
 【甲虫類】
 【ロボット】

ハゲタカ:なんと!まだ生き残りがいたんだカ〜?これは珍しい、握手してください。

 【いいよ】
→【や〜よ】

ハゲタカ:しょんぼり…。まあ確かにワシは死肉ばかりあさってるから翼や頭の羽が病気で抜け落ちてしまっているし翼に至っては壊死してるから不衛生カ〜。
     自分の事、今後もワシって言うけど鷲と紛らわしいという苦情が一定数溜まったら変えますカ。

サソリ:頭はもともとだろ。

ハゲタカ:あっサソリさんだカ〜。にんげんさんにも紹介するカ、こちら毒でおなじみ、サソリさん。

サソリ:いいえワッタッシはっ さそり座のサソリ〜♪

ハゲタカ:にんげんみたいな歌をよく歌ってるカ〜。ところでにんげんさんには名前とかあるのカ〜?

(自由入力)
【サソリ】

サソリ:えっ…。

ハゲタカ:サソリという“種”と名前が被っているカ…。サソリさんの名前はなんていうのカ?

サソリ:名前という概念が無かったからなぁ。

ハゲタカ:そうだ!サソリさんに名前を付けてもらうといいカ〜!そうすればサソリ被りもしなくなるカ〜。

サソリ:うーん、仕方ない。ここはひとつ格好良いのをお願いする。

(自由入力)
【ザリガニ】

サソリ改めザリガニ:えっ…。

ハゲタカ:見た感じ同系統だけどランクダウンした感じが否めないカ〜。

ザリガニ:これにはがっかりカニ〜。

ハゲタカ:うわ急に動物ならではの語尾が付きだしたカ〜。割とすんなり受け入れているカ〜。受け入れるしかないのは自然もゲームシステムも同じカ〜。

→【セーブして次の日】
 【セーブしてゲームをやめる】
 【セーブデータを消す】

ハゲタカ:それじゃあおやすみカ〜。人の名前変えといてあんまり興味無さそうカ〜。砂漠じゃみんなドライになるカ…。



 【夜の砂漠は寒いよ 死んだよ】
G A M E   O V E R



おいでよ 元どうぶつの森

(砂嵐の中にうっすらと影がありカメラが近づいていくとサングラスをかけたサボテンが最終サビでギターを叩き折ってるムービー)

ハゲタカ:ここはどう

→【にんげん】
 【いぬ】
 【甲虫類】
 【ロボット】

ハゲタカ:なんと!ま

 【いいよ】
→【や〜よ】

ハゲタカ:しょんぼ

サソリ:頭はもと

ハゲタカ:あっサソ

サソリ:いいえワ

ハゲタカ:にんげん

(自由入力)
【サソリ】

サソリ:えっ…。

ハゲタカ:サソリと
     ちょっと待つカ〜〜〜〜〜!!!!!
     2回目だと思ってスキップしないでほしいカ〜!
     ボタン連打をやめるカ〜〜〜〜〜!!!!!

サソリ:名前が被ったから私の名前を決めるところね。今度こそはスコピオーネとかカッコイイ名前が欲しい。

(自由入力)
【ザリ・ガニ】

サソリ改めザリ・ガニ:嫌だカニ〜〜〜〜〜!

ハゲタカ:絵画のパロディみたいな名前だカ〜。そして相変わらず受け入れ態勢の整った語尾だカ〜。
     サソリ時代にも語尾つければいいのに。

ザリ・ガニ:(微笑みながら両手を組む)

ハゲタカ:ザリ・ガニさんも寄せにいってるカ〜!モナはヒトなんだから節足動物には真似できっこないカ〜。
     モナ、って言うと山本モナと間違える人がいるかもしれない、念のため確認するとモナ・リザのことを言っているカ〜。
     そんなことより、にんげんさんが夜の砂漠で凍えないように家を建てる必要があるカ〜。
     ところでせっかく名前を入力してもらったのだけど、わかりにくいからにんげんさんって呼ぶことにするカ。

→【家を建てる】
 【羽毛を剥ぐ】

ハゲタカ:ちょ、ちょっと!危ない選択肢があるカ!残り少ない毛を毟るなんて畜生行為はやめてほしいカ!AGA治療中だカ!

ザリ・ガニ:死肉食い漁る畜生が何言ってるんだカニ。

ハゲタカ:厳しいご意見だカ〜…。
     家を建てるにしても建材が何も無いカ〜。

???:ほっほっほ、どうやらお困りのようで。

ハゲタカ:こ、この声は?

ラクダ:このラクダさんが相談に乗るカニ。

ハゲタカ:お前も語尾がカニかよカ〜〜〜!

ザリ・ガニ:飲み会とかでどんどん隅っこに追いやられていく気分だザリ…。

ハゲタカ:ほらザリ・ガニさんが気を遣って語尾変えちゃったカ〜。

ラクダ:話は聞いたぞ、家を建てるとな?木は無いがサボテンがたくさん生えておる。トゲの少ないサボテンで家を建てれば湿度もほどほどにある立派な家ができるカニよ。

ハゲタカ:語尾奪った割にそれほど使ってないカ〜。最後だけ。

ラクダ:まずはサボテンを運ぼう。ラクダに乗せると楽カニ〜。

ハゲタカ:有名どころのダジャレが語尾のせいで成立してないカ…。

ラクダ:サボテンうめ〜(シャリシャリシャリ)

ハゲタカ:こら〜〜〜〜〜!スーパーマリオくんのヨッシーみたいなことするんじゃないカ!

ラクダ:全部食べちゃったカニ(笑)満腹すぎて背中にコブが出来た(笑)元からか!(笑)

 【家を建てる】
→【皮を剥ぐ】

ラクダ:え?ちょっと、鋭利な刃物はしまってよ。サボテンのトゲも鋭利だからお腹にしまったわけでギャーーーッ!

(カット)

ハゲタカ:これは仕方ないカ。

ザリ・ガニ:家はできなかったけど皮のコートはできたみたいザリ。できたみたいカニ!

ハゲタカ:語尾のライバルがいなくなった途端に元に戻してるカ〜。カニがそんなにお気に入りなのカ?大元はサソリなのに。

→【セーブして次の日】
 【セーブしてゲームをやめる】
 【セーブデータを消す】

ハゲタカ:これで夜を越せるといいカ〜。



 【砂漠は砂が多いよ息詰まるよ 死んだよ】
  G A M E   O V E R

攻略のヒント:遺跡を探検してみよう!



おいでよ 元どうぶつの森

(砂嵐の中にうっすらと影がありカメラが近づいていくとその影は腫瘍で、砂嵐吹き荒れる砂漠かと思っていた場所が実は肺だったことが明らかになるムービー)

(カット)

ハゲタカ:カット、ってさっきのラクダさんみたいに皮を剥がれるわけじゃなくて、やり取りを省略する意味だカ〜。サソリさんの名前を決めるところカ〜。

サソリ:もう名前には期待しない。フルーツとかの名前でいい。スポーツカーとかでもいい。

(自由入力)
【ザリ:ガニ】

ザリ:ガニ:ザリガニから抜け出せないカニ〜。

ハゲタカ:点が増えてこれはもういよいよ誰が喋ってるかわからなくなったカ。ザリさんとカニさん別々の個体みたいだカ〜。
     さて、家を建てるための手がかりを探しに遺跡に行くカ〜。強くお勧めするカ〜。

 【遺跡に行く】
→【胃石を取る】

ハゲタカ:いや動物によっちゃ胃の中に食物すり潰す用の石を溜め込んでるのいるけど、そんなの要らないカ〜。

ザリ:ガニ:…実は動物の種として、ザリガニにも胃石あるカニ…。

ハゲタカ:ザリ:ガニさん、本質はサソリなんだからそこは強く持つカ〜。揺らいじゃいけないポイントだカ〜。
     “ハゲタカ:ザリ:ガニ”の字面の見にくさ。さすがに名前を変えないカ?

(自由入力)
【50:50】(ふぃふてぃーふぃふてぃー)

50:50:数字て。語尾もどうしたらいいかわからん。

ハゲタカ:コロンがわかりにくくなる原因なんだからそれを取り去ってほしかったカ〜。

???:ほっほっほ、どうやらお困りのようで。

ハゲタカ:こ、この声は?

【CM前後で】$クイズミリオネア$みのもんたスレPart139【構図が同じ】:ファイナルアンサー?

ハゲタカ:管理者がいなくなって暴走してるみのもんたスレだカ〜。確かに100万以降はCMが多かったカ〜。
     スレて。せめて動物…。

50:50:名前が長すぎるだろ。この世界、名前に不自由あり過ぎるわ。

みのスレ:1000万円の問題です。次のうち、この後起こるべき選択は?
―<A:家を建てる   >――<B:尻を触る     >―
―<C:セーブして次の日>――<D:セーブデータを消す>―

ハゲタカ:Bはお前がやった不祥事じゃねえカ〜。

 【A】
 【B】
 【C】
 【D】
→【50:50】

みのスレ:フィフティーフィフティー!コンピュータが答えを2つに絞ります。

50:50:(シューン………)

ハゲタカ:あっ!50:50さんもといサソリさんが消えたカ〜!ただただ「消える」って怖すぎるカ〜!

―<A:        >――<B:尻を触る     >―
―<C:        >――<D:セーブデータを消す>―

ハゲタカ:よりによってまだ可能性のあった2つが消えたカ〜…。ワシも消える覚悟をするカ〜…遊んでくれてありがとカ〜…。
     鷲が消えるんじゃなくて私自身が消えるって意味カ〜。最後まで名前に引

 【B】
→【D】

みのスレ:(シューン………)

ハゲタカ:(シューン………)

あなた:(シューン………)



おいでよ 元どうぶつの森

(砂嵐のムービー)





F オレノココロ
コント/探偵たちの鎮魂歌
登場人物

探偵さん
日暮警部
その部下
容疑者たち


日暮:探偵さん。この事件の容疑者全員を集めました。さて、聞かせてもらいましょうか。あなたの推理とやらを

探偵:ははは。構いませんよ。

   さて、この屋敷で起きた3つの殺人事件。私の推理によると、これらはすべて同一犯の仕業です!

日暮:な、なんだってー!

探偵:まず第一の事件。この屋敷のご主人が何者かに刃物で刺された事件

   ご主人の部屋にはカギが掛かっていた。これは明らかに密室殺人です

日暮:それは盲点だったー!

探偵:しかし犯人は何らかの方法で部屋に侵入し、ご主人を殺害した

   そう考えるのが妥当でしょう

日暮:確かに確かに

探偵:そして第二の事件。この屋敷の奥さんが毒殺された事件。奥さんの傍にあったグラスの中のお茶から毒が検出されました



    その奥さんのグラスはキッチンに保管されていたものです

    つまり、死亡推定時刻の8〜12時にキッチンへと侵入可能だった人物が犯人なのです!

日暮:それは盲点だったー!

探偵:そしてその時間にキッチンへと行けた人物。それはアリバイが存在しない

   加藤慎吾君 小田哲郎君 徳川家光君 犯人です代君 



   この4人に絞られるのです!

日暮:おぉー! これはもう犯人は捕まったも同然じゃないかー!

探偵:そして第三の事件。この屋敷のメイドが首を絞められて殺された事件

   私の調べではこのメイドはEカップでした

日暮:それは盲点だったー!

探偵:この事件はおっぱいの事に興味を持っていかれて

 

    内容とかはあんまりよく調べてませんが、以上の説明で3つの事件が繋がっていることが明らかになったと思います

日暮:確かに確かに

探偵:そしてこの3つの事件の犯人は……加藤君……いや、クソゴミゲス野郎の加藤君、あなたです!!

加藤:なんで言い直したんだよ。オレの事、そんなに嫌いか? その推理でこっちが納得いくと思ったんか?

探偵:ふぅ……今回の事件は難事件だった。この事件をオレは生涯忘れはしないだろう……



   しかしオレは戦い続ける……この世に悪がある限り……



(ED曲 聖母とAV女優たちのララバイ)

加藤:おい、勝手に締めに入るんじゃねぇ!

日暮:後は署の方で話は聞こうか……

加藤:ちょっと待てや! なんでオレが犯人なんだよ!

探偵:さっきのオレの推理聞いてなかったの!?

加藤:聞いた上で言ってるんだよ、コノヤロウ! なんなんだよ、お前の推理はよぉ!

探偵:何か文句でも?

加藤:文句しかねぇわ! まず第一の事件の密室殺人!

   「犯人は何らかの方法で部屋に侵入」 ってその何らかの形を説明しろや!

日暮:それは盲点だったー!

加藤:お前次にそれ言ったらしばくからな

探偵:それに関してはただいま調査中です

加藤:会社で不祥事起こした社長の記者会見か! 調査中なら犯人を断定してんじゃねぇ!

   そして第二の事件。アリバイがない4人を揃えたのはよしとしよう

探偵:でしょー! ほめてほめて♪

加藤:ノリ軽すぎて殺したくなるわ

   ……でもな、その4人って今回の容疑者全員じゃねぇか! つまりは何一つも絞れていねぇんだよ!

日暮:ガビーン!

加藤:リアクション変えたら変えたで腹立つな

探偵:あれれー?

加藤:コナンが猫かぶってる様な声を出すな

   そして第三の事件。これは全くもって論外だ。なぜなら探偵が調査をすべて放棄しているからな! おっぱいに興味を持っていかれてるんじゃねぇ!

探偵:乳首の色がカフェオレみたいだったぞ

加藤:今すぐ探偵辞めろや

探偵:しかしだ、今の君の主張では君が犯人ではない、ということにはならないのではないかな?

加藤:かといってオレが犯人だってことにはもっとならねぇだろうがぁ!

探偵:わかったわかった。君がそこまで言うならもう一度容疑者全員に事情聴取をしてみよう

日暮:その間にちょっとトイレ行ってきていい?

探偵:いーよー

加藤:殉職させるぞ

探偵:まずは徳川君

徳川:は、はい

探偵:君はこの屋敷のご主人たちとトラブルのようなものはなかったんですか?

徳川:と、とんでもない! 僕はここのご主人たちに大変お世話になったんですよ!

   僕が殺すわけないじゃないですか!

探偵:なるほど。次に小田君。

小田:なんですか?

探偵:あなたはご主人たちと土地の買収問題でトラブルがあったと聞いているが?

小田:はぁ? なんのことですか? そんなことは一切ないですよ

探偵:なるほど

   次に加藤君。君はご主人たちと金のトラブルがあったような顔をしているな

加藤:トラブルがあったような顔ってなんだよ! 完全に決め付けじゃねぇか!

探偵:君の財布には今いくら入っているんだ?

加藤:あぁ? 多分5万ぐらい入っているけど……

探偵:やっぱりな。ここのご主人とトラブルの元となった金額が多分それぐらいだ

加藤:多分て! 大体トラブルなんて一切ないっつーの!

探偵:本当かぁ? 怪しいなぁ

加藤:なんでオレだけそんなに疑うんだよ! さっきの2人すげーあっさりだったじゃねぇか!

探偵:いいか加藤……。これだけは覚えておけ! オレは必ずお前を犯人に仕立て上げてやる!

加藤:仕立て上げるんじゃねぇ! 明らかに人為的な力が働いてるじゃねぇか!

探偵:最後に一応もう一人にも話を聞いておこう、犯人です代君

加藤:犯人です代君て! 犯人になるために生まれてきたような奴だな!!

犯人:なんですかー?

探偵:君はご主人たちとトラブルはなにかあったかい?

犯人:そうですねぇ。強いてあげるのならばここのご主人の会社がうちの親父の会社を買収したおかげで

   うちの親父が首を吊ったことぐらいですかねー

探偵:ふむふむ。それに対して恨みは?

犯人:めちゃくちゃ恨んでますよー。それこそ殺してやりたいなぁって毎日思っていましたー

探偵:なるほど……。今の話を聞く限り、犯人は加t

加藤:だからなんでそうなるんだよ!! 明らかに怪しい奴が存在しているじゃねぇか! 犯人です代!!!

探偵:往生儀際が悪いね、君は。どうせご主人を刺した刃物とか持ってるんだろ?

加藤:持ってねぇよ! なんなら身体検査しても構わんからな!

探偵:ちなみに他の方で刃物みたいなものを持っている方はいますか?

徳川:僕は出刃包丁を

小田:俺は刺身包丁を

犯人:私は中華包丁を

加藤:なんでお前ら包丁ばっかり持っているんだよ!

探偵:ちなみに私は冷凍切り包丁を

加藤:お前も持っているのかよ! お前もぶっちぎりで容疑者じゃねぇか!

徳川:……すいません。実は黙っていたことがありました!

加藤:いきなりどうした!?

徳川:実は……殺されたメイドは実は僕の前の彼女だったんです! でもここのご主人と奥さんに結婚を反対され……

   いつしか彼女は他に男を作っていたんです! 僕はそれが許せなくて……いつか全員殺してやるって思っていました!

加藤:じゃ、じゃあ……実はお前が犯人なのか……?

小田:実は俺も!

加藤:おまえも!?

小田:さっきは否定していたが、土地の買収問題で揉めていたのは事実なんだ

   ここの主人たちは俺が援助している孤児園を潰そうとしやがったんだ! だから……だから!

加藤:じゃ、じゃあ……お前にも動機があったということに……

探偵:そして私も!

加藤:もういいよ、このパターン!

探偵:私はここの奥さんと実は不倫をしていたんだ。そのうちに奥さんはそれを世間に公表するって言い出して……

   これが公にばれたら私は大変なことになる! だから口封じをしなければと常日頃から思っていたんだ!

加藤:なんでこんなにドロドロしてるんだよ! ていうか探偵の性欲半端ねぇな! 

探偵:さて、4人の容疑者諸君

加藤:お前も完全に容疑者だよ!

探偵:実は今まで黙っていたがご主人は死ぬ間際にダイイングメッセージを残していたのだ

加藤:なんだよ、この急展開! なんで黙っていたの!?

探偵:ご主人が死ぬ間際に必死の思いでメモを残した。それを封筒に入れて切手を貼ったものがこちらにあります

加藤:余計なことしなくていいから! それ読めばさっさと事件解決じゃねぇか!

探偵:じゃあ読むぞ

   「犯人は日暮」 あれれー?

部下:探偵さん、大変です! 日暮警部がいなくなってしまいました! どうやら逃走した模様です!

探偵:それは盲点だったー!

加藤:殺すぞっ!





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